琥珀のネックレスを付けて座る若い女 by Henri Matisse - 1942年 - 55.25 x 46.36 cm 琥珀のネックレスを付けて座る若い女 by Henri Matisse - 1942年 - 55.25 x 46.36 cm

琥珀のネックレスを付けて座る若い女

油彩/カンヴァス • 55.25 x 46.36 cm

  • Henri Matisse - December 31, 1869 - November 3, 1954 Henri Matisse

    1942年

今日の作品でアンリ・マティスは、絵画とデッサン、色彩と陰影、即興性と構造といった一連の対立軸を追究しています。これらは彼の作品に限らず、1940年代初頭のフランス絵画において中核を成すテーマでした。1942年6月7日、マティスは画商である息子ピエール・マティスに宛てた手紙で、デッサンで達成した「矛盾のない」率直さと統一性を絵画にも持ち込みたいと記しています。彼は、近作「主題と変奏」のデッサン・シリーズで知覚と感情を自由に表現し得たと確信していましたが、絵画においては色彩の平面を緻密に構成しようとするあまり、その即時性が失われることを恐れていたのです。

『琥珀のネックレスを付けて座る若い女』は、この懸念を解決するための試み。予め塗られた絵具の層の上に、薄めた絵具を主に用いて、表現力豊かな大まかな筆致を重ねています。例えば、モデルのブロンドの巻き髪は、緑色の下地に黄色のストロークが重ねられており、黒い背景と対比させることで、動きに満ちた動的な表面を生み出しています。ほとんどの部分は修正を加えずに一息で描かれており、線描の描画のスピードと自信が油彩で再現されています。

この作品でマティスが再考しているのは線と色彩の関係性。モデルの上着は鮮やかな赤と黄色の帯で描かれ、ドレスのひだは、まるでペンか木炭で描いたかのような黒とコバルト・バイオレットの繊細で書道のようなストロークで表現されています。これらと視覚的に呼応するのは、おそらく絵筆の先かパレットナイフで黒い背景に刻まれた渦巻くようなアラベスク模様。マティスはこうすることで、黒い領域をリノリウム版画のようなグラフィカルでリズム感のあるものに変容させています。黒は単なる空白あるいは背景としての役割を離れ、活発で光り輝く表面になったのです。

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