愚かな処女

マルティン・ショーンガウアーはドイツの芸術家（1448-1491）であり、その作品、彫刻、絵画は、主に北方ルネサンス時代に生まれたキリスト教芸術を反映しています。彼は熟練した彫刻家であり、彼の作品の信奉者であったアルブレヒト・デューラーに後続する最高の一人だと見なされていました。（そして実際、ショーンガウアーが亡くなったときに彼を訪ねる途中でした）。彼のスタイルは明らかにゴシックでした。

この作品は、この時期に非常に流行していた宗教的な図像から脱却しようとした彼の試みを示す版画です。聖書の物語「十人の処女たちのたとえ」は、彼に彫刻の主題をもたらしましたが、彼の芸術的な解釈では、聖人で敬虔な女性ではなく、官能的な女性を表現しています。つまり胸は膨らみを帯び、髪はわずかにカールしていて、顔にはやや魅力的な表情を漂わせ、視線は下にそらすのではなく、われわれに訴えかけてきます。

彼はこの女性を天上のものとしてではなく、より人間的に見せることに成功しました。同時に当時のキリスト教芸術における女性の描かれ方とは、明確に異なることが示されています。

- Heidi