自画像 by Sofonisba Anguissola - 1554年 - 19.5 × 14.5 cm 自画像 by Sofonisba Anguissola - 1554年 - 19.5 × 14.5 cm

自画像

ポプラ材の板に油彩 • 19.5 × 14.5 cm
  • Sofonisba Anguissola - c. 1532 - November 16, 1625 Sofonisba Anguissola 1554年

ソフォニスバ・アングイッソラは、イタリア・ルネサンス期における最も重要な女流画家とされています。下級貴族の家庭に生まれた彼女は、デューラーからレンブラントに至る時代に、最も多くの肖像画を手がけた画家です。ミケランジェロに称賛され、ヴァン・ダイクのモデルとなり、ルーベンスはその作品を模写しています。今日の作品は、女性の肖像画としては最も初期のものです。宝飾品やおしゃれなアクセサリは身につけず、質素な身なりのアングイッソラが手にしている本には、”Sophonisba Anguissola Virgo Se Ipsam Fecit 1554 ” (処女ソフォニスバ・アングイッソラ、1554年にこれを制作す)と書かれています。

私たちはこの絵を通して、若い女性を、妻や母あるいは美や愛情の対象としてではなく、知性と才能を持った、自立した一人の人間として見るという、当時としては極めて珍しい視点を体験するのです。この絵が、ハプスブルク絵画ギャラリー(訳注:多くの肖像画を所蔵)ではなく、”ヴンダーカマー”ー驚異の部屋ー(訳注:15世紀から18世紀のヨーロッパで作られた、様々な珍品を集めた博物陳列室)に長らく展示されていたのは、通例からはずれた風変わりなものと見なされていたからです。

今日の肖像画の秀作は、ウイーンにある美術史美術館の協力で紹介しています。

P.S. ソフォニスバの絵は気に入りましたか? もしそうなら、ジョヴァンナ・ガルツォーニの作品もきっと気に入っていただけると思います。こちらをどうぞ。