ウスタード・マンスールは、ムガル朝の宮廷画家として活躍した17世紀インドの画家、自然主義者。動植物を描くことに長け、ドードーの彩色画、ソデグロツルの挿絵を最初に描いた画家でもありました。ムガル帝国のアクバル帝の治世末期に「ウスタード(マスター)」の称号を贈られ、ジャハーンギール帝の時代にはその優れた作品群によって、「ナーディル・アル・アスル(時代の比類なき者)」の称号を得ました。自然史の挿絵で広く知られていますが、数々の写本挿絵では人間の肖像も描いています。
この優れた作品で、マンスールがカメレオンとその周囲の葉に同色を配して強調しているのは、この生き物の環境に溶け込む見事な能力。控えめな単色の枝は、視覚的に融合したカメレオンと色鮮やかな葉振りの色調とコントラストを成しています。当時、マンスールは既にサリーム王子(後のジャハーンギール帝)に仕えており、若き王子の目と好奇心に直接訴えかけるべくこの絵を描いたのかもしれません。
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P.P.S. ムガル帝国は現在のインド、パキスタン、アフガニスタンにまたがる広大な領域を支配し、その皇帝たちは芸術の偉大な庇護者として知られていました。ムガル帝国の見事な細密画をご覧ください!ムガル芸術については、以下のコラムもどうぞ。