白い天使 by Unknown Artist - 1235年頃 白い天使 by Unknown Artist - 1235年頃

白い天使

フレスコ画 •
  • Unknown Artist Unknown Artist 1235年頃

今日の作品は当サイトをご覧の方からのリクストにお応えしてご紹介します。この絵がとても美しいので、そしてこれまでビザンチン芸術をご紹介する機会がほとんど無かったため二つ返事でご紹介することにしました。この『白い天使』はミレシェヴァ修道院にあるセルビアの最も有名なフレスコ画の中の一部分です。作品全体に描かれているのは、Mironosnice na Hristovom grobu (キリストの墓の最初の訪問者達) 。ステファン・ブラディスラフ一世の時にセルビアで創作されました。中世最盛期にセルビア・ヨーロッパで生み出されたものの中で最も美しい作品の一つと考えられています。またこのフレスコ画はヨーロッパ絵画の最高峰とも考えられていて、19世紀の文筆家は「ジョットなどとは比べ物にならないほどだ」と評しています。 この絵に描かれているのは、キリストが十字架につけられた後の日曜日の朝、人々が初めてキリストの墓を訪れた場面です。石の上に座っているのは純白の衣を纏った「主の天使」、キリストの復活を意味する空の墓を指し示しています。

ミレシェヴァ修道院の『白い天使』は1963年キューバ危機の直後にヨーロッパからアメリカに向けて放送された最初の衛星中継で平和を象徴する画像として採用されました。またその後同じ画像は地球外生物との交信を試みるために宇宙に向けて送信されたこともあります。