ヴィットリオ・マッテオ・コルコスは肖像画で有名なイタリア人画家です。美しく装った若く魅力的な男女のくつろぐ姿を数多く描いています。
彼はイタリアのリヴォルノでユダヤ人の両親イッサコとジュディッタのもとに生まれました。そしてフィレンツェの美術学校でエンリコ・ポラストリーニに師事。1878年から1879年にかけてはナポリのドメニコ・モレリの元で創作活動をしています。
それからパリに移ってレオン・ボナに出会い、フランスの美術商グーピル商会と契約を結びます。また雑誌に載せる肖像画イラストを手がけて収入の足しにしていました。ジュゼッペ・デ・ニッティスのグループにも出入りし、1881年から1886年にかけては度々サロンにも出品しています。
今日の作品のタイトルは『夢』。それが全てを物語っています。モデルは友人の娘エレーナ・ヴェッキ。彼女はこちらを見ているようにみえますが実はそうではありません。彼女は何か(もしかしたら誰か)を夢想しているのですが、それが何(誰?)なのか、誰にも知られることは無いでしょう。
それではまた明日!
ズザンナ