美しいラケル by Joaquín Sorolla - 1912年頃 - 77 x 64cm 美しいラケル by Joaquín Sorolla - 1912年頃 - 77 x 64cm

美しいラケル

油彩、キャンバス • 77 x 64cm
  • Joaquín Sorolla - February 27, 1863 - August 10, 1923 Joaquín Sorolla 1912年頃

ソローリャ美術館は、ティッセン=ボルネミッサ美術館とのコラボレーションで、ホアキン・ソローリャ作品における服装の存在を分析する展覧会、「ソローリャとファッション(Sorolla and Fashion)」を企画しています。

サラ・ベルナールに天才と認められたラケル・メラーは、とても有名な歌手で、クプレ(二行連句)を歌って生計を立て始めました。それは一流の歌手として、威厳がなくみっともない選択だと考えられていましたが、メラーは自身の魅力とカリスマ性をもって、そのジャンルを向上させ、芸術として受け入れられるものにしました。さらに彼女は、1919年に映画女優としてデビューします。スペインとフランス中で公演しただけでなく、スペインの人気歌手として初めてアメリカでも成功を収め、彼女のライブコンサートはアメリカの興行成績の記録を塗り替えました。1926年4月26日には、タイム誌の表紙に登場しました。1930年までに、チャーリー・チャップリンは彼女に注目し賞賛し、映画「街の灯」へ彼女を出演させようと交渉しました。それはうまくいきませんでしたが、彼は彼女のヒットソング「花売り娘(The Violetera)」をその映画の主題歌に起用しました。

《美しいラケル》で、鑑賞者をまっすぐ見つめ、手を頬に置いたポーズの自然さが、どこか新しい優雅さ、自然な特別感を物語っています。美しいモデルは普段着、スカートもしくはテーラードスーツを着ています。その世紀初頭には大きなファッション革命がありました。テーラードスーツは1870年前後のロンドンで初めて登場しましたが、現代生活への要求をすべて満たす完璧な装いだと考えられました。着心地がよく、実用的でシンプル、それと同時にエレガントで特徴的でもあったからです。

この絵は、マドリードにある、私たちが大好きなソローリャ美術館のご協力で紹介しました :) この画家とすばらしい美術館についてもっと読むには「ホアキン・ソローリャについて皆が知るべき8つのこと」をどうぞ。