サンティアゴの建設 by Pedro Lira - 1888 - 2.5×4m サンティアゴの建設 by Pedro Lira - 1888 - 2.5×4m

サンティアゴの建設

油彩 キャンパス • 2.5×4m
  • Pedro Lira - 17 May 1845 - 20 April 1912 Pedro Lira 1888

ペドロ・リラは19世紀チリ芸術を確立した最も有名な画家です。彼はチリの巨匠と呼ばれている4人のうちの一人です。彼らは全員フランスで学んでいますが、リラは帰国後美術学校の責任者として教育に携わり、チリ国立美術館の設立にも尽力しました。

『サンティアゴの建設』は2.5×4mです。中央右側にいるのは剣を携えたペドロ・デ・バルディビアです。彼はスペインから来た征服者で、1541年2月12日サンティアゴを建設しました。下に見えるのは原住民ウエレン・ウアラ。征服者達を引き寄せた都市の中心部にあたるサンタ・ルシアを指差しています。背後にはマポチョ河とチリ・アンデスが見えます。そして上方右では2人の原住民が見張りをしています。原住民達は貧しい身なりで描かれ、人数もスペイン人に比べて少数です。ペドロ・デ・バルディビア の足もとでの身振りも僕を彷彿とさせます。

フランシスコ・ビラーグラの背後に描かれている白っぽいマントを着た神秘的な人影は、十字架や旗を持っているわけではありませんが、宗教的な意味合いがあります。下書きではリラはこれがペドロ・デ・バルビディアの生涯の伴侶イネ・スアレだとはっきりとわかるほどに描き込んでいます。彼女の右後ろに見える兵士のヘルメットは、ペドロ・デ・バルビディアの大切な瞬間に立ち会う勇敢な女性としてのスアレの精神を鏡のように映し出しています。

-イブゲニア・イワノーバ 

追記 芸術と政治はいつも隣り合わせです。不確かな時代についてはここを読んでみてください。