ゴールデン・ズザナのグラスセット by  Stredoslovenske sklarne – Zlatno Glassworks - 1954 - 11,5–18 cm ゴールデン・ズザナのグラスセット by  Stredoslovenske sklarne – Zlatno Glassworks - 1954 - 11,5–18 cm

ゴールデン・ズザナのグラスセット

熱成形に金箔を用いたクリスタルのカラーグラス • 11,5–18 cm
  • Stredoslovenske sklarne – Zlatno Glassworks - 19th Century Stredoslovenske sklarne – Zlatno Glassworks 1954

今日のグラスセットを私たちが紹介できるのは、スロバキア国立博物館(ブラチスラバにある歴史博物館)のおかげです。そこであなたを1918年から2018年に催されたチェコのデザインとスロバキアのグラスを掛け合わせた展覧会とを一石二鳥で訪れたことにできます。この展覧会はヤブロネツ・ナド・ニソウにあるグラスと宝石の博物館、プラハ美術工芸博物館、レドニッケ・ロヴネにあるグラス博物館とスロバキア国立博物館(ブラチスラバにある歴史博物館)による共同プロジェクトをもたらしました。

ゴールデン・ズザナのグラスセットは高い技術レベルの工芸品の象徴となりました。この創作は数世紀にわたって受け継がれてきた国内の伝統であり、これこそが20世紀後半からの手作業によるスロバキアグラスデザインの象徴だったのです。この伝統的なデザインは21世紀初頭まで生み出され続けていました。ガラス職人兼デザイナーであったユゼフ・スタニックは1954年に今回紹介しているグラスの形を実験的に構想し始めました。そして2年後、このデザインは製造されるようになり、展覧会でも、販売の面でも成功は即座に現れました。それ故に、スタニックは1957年にthe Order of Workという賞を国から授与されました。ゴールデン・ズザナの初めての規模の大きい注文はアメリカとカナダからでした。この注文では一ヶ月に11から17台の荷車にこのグラスをたくさん積まなければならないほど製造されました。当初、このグラスのコレクションは製造品番号しかつけられていなかったのですが、顧客であったモントリオールに住むビジネスマンの妻から名前をとって命名されました。そのすぐ後に、このグラスコレクションはスロバキアの世帯の中で一家に1つはあるほど有名なものとなりました。最終的に種類は異なりますがカップやグラスの購買数は500万個に達し、ゴールデン・ズザナはすっかり一流の地位を獲得した贈り物ともなり、1963年には世界初の女性飛行士、ワレンチナ・テレシコワに、1981年にはチャールズ皇太子とダイアナ妃のウェディングギフトとして贈られたのです。

あとがき:材料であるガラスは長い間、芸術として存在していました。ガラスは中世の間、素晴らしい窓やお皿のために使われていたのです。クリュニー美術館へ中世のガラス職人の世界へここから旅に出かけてみましょう!