女学生 by Nikolai Yaroshenko - 1883年 女学生 by Nikolai Yaroshenko - 1883年

女学生

油彩、キャンバス •
  • Nikolai Yaroshenko - 13 December 1846 - 7 July 1898 Nikolai Yaroshenko 1883年

「何てことだ、この女をごらん。男物の帽子に男物の外套、汚いスカート、ぼろぼろのドレス、顔色は土気色か青ざめていて、偉そうに顎は突き出していて、ぼんやりとした瞳に満ちているのは目的意識の無さ、疲れ、悪意、憎悪……」

ベストゥージェフ女子大学 (ロシア帝国初の女子大学) の女学生を初めて描いたこのスキャンダラスな絵画に対する、憤怒のこもったおびただしい批評のうちの一つがこれです。というわけで、この絵画をごらんあれ!

サンクトペテルブルクの霧雨の中から、本を濡らさないようにと慎重に隠しながら、少女が現れます。濡れた髪は似つかわしくないほどに短く、コルセットも腰当ても身につけていなければ、帽子に花も挿していません。ましてや、腰に巻いている太い革ベルトは間違いなく男性用のものです。全てが実用性と時間の節約を物語っています。唯一白く輝いている襟元が、抱えているノートの白いページと共鳴しています。

足取りに現れた自信は、何も持っていない方の手の動きによって強調されています。この絵の時間帯は夕方のはず、というのも授業は夜の7時に始まり9時に終わっていたからです。昼間は生計を立てるための時間でした (奨学金は存在せず、大学の経営資金は不安定な寄付金で成り立っていました)! 絵のモデルとなったアンナ・ディテリフス (実在した生徒) は、レフ・トルストイの親友と結婚しました。ヤロシェンコは、この女学生を実際の人物としてではなく、教育の探究を決心した若い女性を一般化した姿として描こうとしました。

- Tatyana Adamenko

P.S. アンナが着ている服、19世紀にしてはかなり時代を先取りしていますよね?ファッションと言えば、私たちは1920年代が好きなんです