ヴァン・ディーメン通りの昼休み

　1876年、アムステルダム外港のアイモイデンに北海運河・別名アムステルダム運河が開通。幅・深さともに従来のものよりも規模の大きい北海運河は、当時大型化が進む航洋船にとって安全な航路となり、活気づいていきました。アイモイデンの発展に伴い、運河沿いの土手には本作のヴァン・ディーメン通りのように陸路や倉庫が次々と開拓されていったのです。

　本作の作者、ジョージ・ヘンドリック・ブライトナーは、そんな開拓現場の働く人々が昼食をとる束の間の時間を背中越しに捉えた作品。ブライトナーはあえて人々の背中・腰かけている木材・奥に見える小屋やセールボートを、粗く角ばった形に描いています。

　ヨーロッパの人々の今と昔に興味が湧いた方は、ぜひヨーロッパ電子図書館・ヨーロピアナのプロジェクトEurope at Workを覗いてみてください。