襯衣姿の少女 by Wilhelm List - 1910~11年 - 126.05 × 57.47 cm 襯衣姿の少女 by Wilhelm List - 1910~11年 - 126.05 × 57.47 cm

襯衣姿の少女

油彩 • 126.05 × 57.47 cm
  • Wilhelm List - 1864 - 1918 Wilhelm List 1910~11年

 オーストリアの芸術家ヴィルヘルム・リストは神話画、肖像画、静止画を専門としていました。その才能は多岐にわたり、油彩、版画、挿絵画、水彩画を世に残しています。

 リストはフランス印象派の大胆な色使い・被写体の力強さ・飾り付けられた模様・女性モデルを描く優雅な筆遣いに多大な影響を受け、1897年に同じくオーストリアの画家グスタフ・クリムトを中心とし、新進芸術家集団・ウィーン分離派を発足しました。

 本作は、リストがよく一緒に仕事をしていたウィーン工房のマーサ・アルベルがデザインしたソファに、薄い下着と黒タイツのみを身に着けた女性がくつろいでいるというもの。女性は出で立ちこそ色っぽく一見無防備なように見えるが、その表情にはどこか影があり、何を考えているのか読み取れない。リストはそういった複雑な表情を被写体のモデルに持たせることを好んでいました。このモデルの女性は、同じウィーン分離派の画家、エゴン・シーレの愛人、ヴァリ・ノイツェルではないかと考えられています。

協賛 Minneapolis Institute of Art

P.S. デイリーアートスタッフは、ウィーン分離派の大ファンです。ウィーン工房の独創的な作品はこちら。 これ全部おうちに欲しいくらいです。