今日紹介する傑作には少し説明が必要ですね。「パタ」絵画とは、宗教的もしくは社会的なモチーフや図像が特徴の伝統的な美術様式で、 布を意味するサンスクリット語の「patta」に由来するベンガル語です。ジャイナ教のパタは大きな布や紙に刷られ、一般的には、タントラ(訳注:インドに古くから伝わる宗教の聖典)にまつわるものと、そうでないものに分類されます。タントラにまつわるパタの中には、マントラの図もあります。そうではないパタはチトラ・パタといい、宗教的要素はありますが、タントラの儀式とは関連がありません。今日紹介している絵は、中央部分に女神サラスヴァティーとその「ヴァハナ」(乗り物)であるクジャクが祀られています。それ以外の区画には、ジャイナ教の僧侶、音楽家、踊り子たちといった付き人がいます。
今日のパタはぜひ、全画面で拡大して細部まで見てください。私は特にクジャクがお気に入りです! インド美術における女神サラスヴァティーの表現についてさらにお読みいただけます。
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