ヒマラヤ山脈頂上 by Vasily Vereshchagin - 1875 ヒマラヤ山脈頂上 by Vasily Vereshchagin - 1875

ヒマラヤ山脈頂上

油彩 キャンバス •
  • Vasily Vereshchagin - October 26, 1842 - April 13, 1904 Vasily Vereshchagin 1875

ヴァシリー・ヴァレシチャーギンは優れた画家であると同時に19世紀ロシアの知識人の一人でした。彼は10年以上に渡って多くの国々を旅しました。彼の作品は東洋研究者でもあった一人の巨匠の波乱に富んだ人生と旅の記録です。

1874年、ヴァレシチャーギンは妻と共にインド亜大陸の民族学的な資料を蒐集するために2年間の旅に出ました。それは深い谷やヒマラヤの氷に阻まれた危険な旅でした。この絵の中のヒマラヤ山脈の頂上は雪で覆われています。くすんだ茶色で描かれた前方の日影から、滅多に見ることが出来ないこの大きな山の連なりを実際に見ている人がそこにいることが感じられます。

二人は馬や牛の背に乗ったり、時には徒歩で旅を続けました。途中で危険な野生動物に遭遇することもありました。ある時は氷点下の寒さに苦しめられ、ある時は水に溺れそうにもなりました。しかし彼の情熱は何者にも止めることが出来ませんでした。彼のインド連作では山の小道や地元住民の様子、寺、民俗や建造物がにゅうねんに描かれています。

 - マヤ・トーラ

P.S. インドは広く魅力的な国です。ヴァレシチャーギンが魅了されたのも無理はありません。インドのアクバル大帝がどんな芸術をどのように保護したのか、こちらをご覧ください。