化粧 by Francois Boucher - 1742年 - 52.5 x 66.5 cm 化粧 by Francois Boucher - 1742年 - 52.5 x 66.5 cm

化粧

油彩/カンヴァス • 52.5 x 66.5 cm
  • Francois Boucher - 29 September 1703 - 30 May 1770 Francois Boucher 1742年

ロココ絵画は久しぶりです!

今日はマドリードのティッセン=ボルネミッサ美術館のご協力で、ロココ美術の巨匠の一人、フランソワ・ブーシェを紹介します。彼はフラゴナールとともに、フランスのロココ美術の真髄だとされています。このフランスの様式は18世紀にヨーロッパ中で広まり、オーストリアやドイツなどフランス国外にもその素晴らしい壮麗さを届けました。優美さ、幸福感、軽やかさ、愛情深さ、小気味の良さ、そして官能性などがこの様式の特徴ですが、それらはたいてい快活で軽薄さのある場面を通して表現され、品物や装飾に至るまで幅広い影響を及ぼしました。

ブーシェは今日の油彩を、もっとも多作で熟達していた1740年代の10年間に制作しました。後ろ姿のメイドが見せる帽子を選びながらガーターを結ぶ女性がいるのは、どちらかというと散らかった家庭の部屋。この魅力的でふまじめな場面は18世紀フランスのインテリアの貴重な記録にもなっています。壁とイスは明るい黄色の布で覆われ、鳥が際立つ中国屏風の金色と対面しています。屏風は、部屋の奥と、青のリボンで壁に吊るされたパステル画の女性の頭の一部を隠します。イスと鏡台にはしわくちゃになった布がどっさり積まれ、一方で暖炉の前の床も、ふいご、ブラシ、扇子などで混み合い、炉棚の上のまとまりのない品物と共鳴しています。このインテリアの雰囲気に添えられるのはいたずら好きの子猫。暖炉の前の衝立にかかる裁縫袋から羊毛か麻糸の玉を与えられ、ほどけた糸で遊んでいます。 

- Mar Borobia

P.S. マリー・アントワネットのスタイルはお好き? 18世紀のフランスファッションの全てがこちらで読めます。盛り盛りのレースとメイクをどうぞ!  :D

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