今日は、クレラー・ミュラー美術館特集月間の一環として、この素敵な猫の木版画を紹介します。穏やかな日曜日をお過ごしください!
風景、花、植物、動物は、ジュリー・ド・グラーグ作品に特徴的なモチーフです。彼女は、鉛筆やインク、チョークを使って、くっきりとシャープな線で紙にモチーフを描きました。 厳密に様式化されたグラフィック作品の下絵としてドローイングを用いることも多かったようです。ド・グラーグは木版画制作にはエンド・グレインの板(訳注:小さい木片をつなぎ合わせた板)を好みました。これはエッジ・グレイン(訳注:細長い板を並べて1枚に接合させた板)より堅く、制作の難易度は高いのですが、非常に細かい表現が可能で精細な版画を作ることができます。
H.P.ブレマーはド・グラーグの版画の熱心なファンで、ヘレン・クレラー=ミュラー(ヨーロッパで、大規模な美術品のコレクションを構築した最初の女性の一人。後にオランダに寄贈したそのコレクションが、クレラー・ミュラー美術館、彫刻庭園、ホーヘ・フェルウェ国立公園の基になりました。)に彼女の作品を紹介しました。ヘレンは、50点を超えるド・グラーグの木版画とドローイングを自身のコレクションに加え、その内の何点かはド・グラーグのアトリエから直接購入しています。
P.S. デイリーアートに猫好きが多いのは驚くに値しません。アートの中の可愛い猫たちはこちら。そして、古代エジプトの聖なる猫について知りたい方はこちらをご覧ください。