釣り船 by Theo van Rysselberghe - 1892年 - 63 x 84 cm 釣り船 by Theo van Rysselberghe - 1892年 - 63 x 84 cm

釣り船

油彩、カンヴァス • 63 x 84 cm
  • Theo van Rysselberghe - November 23, 1862 - December 14, 1926 Theo van Rysselberghe 1892年

テオフィル・“テオ”・ファン・レイセルベルヘは、ベルギーの新印象主義の画家です。彼がこの新しく前衛的な表現方法に出逢ったのは1886年、ブリュッセルからパリへと旅したときのことです――23歳、フランスの首都を訪れるのは初めてのことで――第8回にして最終回であった、印象派展に行くための旅でした。ファン・レイセルベルヘ自身が筆触分割を用いた絵を描き始めたのは1888年のことで、じきにこの芸術運動の主たる伝道者となりました。1890年代には、新印象主義の技法の頂点に到達しました。

本日ご紹介するのは、この作風で描かれた素晴らしい絵のうちの一つです。穏やかに波打つターコイズ色の海の水面の上、眩い地中海の太陽の下を、一群の釣り船が滑らかに進み、虹色の光の中でオレンジ色に輝く岩の露頭を通り過ぎてゆきます。ファン・レイセルベルヘがこの景色を描いたのは、親友であり新印象主義のリーダーであったポール・シニャックと、南仏で2ヶ月間の船の旅をしていた間のことでした。

今日が穏やかな日になりますように! 

P.S. 点描がお好きな方は、こちらの最も素晴らしい点描風景画をどうぞ!