岩窟の開口部 by Karl Friedrich Schinkel - 1818年 - 48.0 x 74.0 cm 岩窟の開口部 by Karl Friedrich Schinkel - 1818年 - 48.0 x 74.0 cm

岩窟の開口部

油彩/カンヴァス • 48.0 x 74.0 cm
  • Karl Friedrich Schinkel - 13 March 1781 - 9 October 1841 Karl Friedrich Schinkel 1818年

カルル・フリードリッヒ・シンケルはプロイセンを代表する建築家。都市計画も手掛け、画家でもありました。1772年から1800年の間、ベルリンでフリードリッヒ・ジリーと彼の父のもとで建築を学び、その後イタリアへの旅からの帰国後、1805年には画家としての活動をスタートさせます。 彼はドイツで最も卓越した建築家として名を馳せ、ベルリンとその周辺の町で新古典主義とネオ・ゴシック様式の建築設計に携わりました。

今日の作品でシンケルは、イタリアへの最初の旅行、とりわけフリウリの印象を題材にしています。堂々とそびえ立つ山あいの洞窟の入口から深い渓谷が見えます。鐘が吊るされた右手の岩の裂け目に腰かけて祈りを捧げているのは、一人の修道士。 左手にある巨岩の露頭のモミの木が空に向かって伸び、その下に続く隘路では3人のハイカーがラバを連れて歩いています。その内の一人は、眼下で草を食むヤギの群れをのぞき見ており、渓谷をはさんだ向こう側には城と農家。彼らの背後には夕もやに霞む光の中、地平線の彼方まで山並みが連なっています。構図全体の枠組みと造形的特徴は、シンケルの舞台装飾を想起させます。

今日の作品は、ベルリンの旧国立美術館の協力で紹介しました。

P.S. 素晴らしい景観ですね!ドイツ・ロマン主義と言えば、偉大な画家、カスパー・ダーヴィト・フリードリヒを忘れる訳にはいきません。彼の作品は、デイリーアートのオンライン・ストアで特に人気の複製画です。フリードリヒの作品をもっと見たい方は、代表作10点をこちらでご覧ください!