ピーテル・デ・リング(またはリン)はオランダ黄金時代の画家で、豪華絢爛な静物画、たとえば、果物、ロブスター、ゴブレット(訳注:脚付きの酒杯)、小エビ、牡蠣、絨毯や中国陶磁器といった宴の品々を描いた絵で有名です。彼はサイン代わりに指輪を描いたり、またはサインをラテン語風で「P.Ab.Annulo」と書いたりしていました。
17世紀のオランダは前例のないほど豊かな時代で、空前絶後の科学技術や創作が発展したため、静物画はオランダ黄金時代には極めて人気がありました。オランダはハプスブルクの統治から独立を目指し80年間戦っており、1648年のミュンスター条約で独立が正式に認められました。その頃までに、出来たばかりの航海の国は、既に海外で勢力を築いていたのです。貿易は、富や外側からの刺激、そして美術界の創造性を育てるきっかけをもたらしました。「プロンク・スティルレーフェン」(“誇示する静物画”)と呼ばれる、明確に区別される様式が発展したのはまさにその頃。それらは、果物、狩猟の獲物、チーズ、花などを積み上げたテーブルが主役です。豊かな人々が手にすることのできる品々が描かれており、時には幻想的な要素も含まれます。
P.S. 現代のソーシャルメディアと17世紀のプロンク・スティルレーフェンの関連について学びませんか?
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