デリーのパールモスク by Vasily Vereshchagin - 1876-79 - 395 x 500 cm デリーのパールモスク by Vasily Vereshchagin - 1876-79 - 395 x 500 cm

デリーのパールモスク

油彩 キャンバス • 395 x 500 cm
  • Vasily Vereshchagin - October 26, 1842 - April 13, 1904 Vasily Vereshchagin 1876-79

パールモスク (ウルドゥー語でモティ・マスディット)はデリーの「赤い城」の中にあります。赤い城は1648年に完成し、インド、ペルシャ、そしてヨーロッパの建築様式を併せ持つインドを代表する建造物です。パールモスクは1659年皇帝アウランゼブのために赤い城の中に建てられた比較的小さなモスクです。このモスクは白い大理石と球根型のドームから成り、かつては金メッキで覆われるなど過剰なまでに装飾的なものでした。

この絵の原題は「デリー城にあるムガール帝王のためのモスク」。19世紀のロシア人画家ヴァーシーリー・ヴァレシチャーギンの作品です。ヴァレシチャーギンはロシア皇軍の海軍兵で、歴史的な戦闘場面を描いて称賛された写実主義画家です。彼はあちこちに足を運び、母国の外の世界を描いて名声を得た最初のロシア人画家の一人です。彼は戦争画で有名ですが、その卓越した画力はこの平和に満ちた作品の中にも見て取れます。この絵はインドを描いた彼の作品の中で最も完成度の高いものです。

彼はインド滞在中にパールモスクを訪れ、清浄な大理石の壁と光の織りなす荘厳な雰囲気に感銘を受けたようです。柔らかな光の落ちる大理石の壁と床を丁寧に描いています。ポルチコで祈っている男達の衣服と白い空間とのコントラストが鮮やかです。サイズの大きさと細やかな描写が誰の目にも印象に残る作品です。

 - マヤ・トーラ

P.S. こちらでヴァレシチャーギンとインドを旅してみましょう。