冬景色 by Abbott Handerson Thayer - 1902年 - 74.6 x 88.6 cm 冬景色 by Abbott Handerson Thayer - 1902年 - 74.6 x 88.6 cm

冬景色

油彩/カンヴァス • 74.6 x 88.6 cm
  • Abbott Handerson Thayer - August 12, 1849 - May 29, 1921 Abbott Handerson Thayer 1902年

アボット・セイヤーはアメリカの画家。自然主義者、教師でもありました。肖像、人物、動物、風景の画家として生前から名声を博した彼の作品は、アメリカの重要な美術コレクションの一部を占めています。

人生のある時期、ニューハンプシャー州ダブリンの自宅周辺の情景を描くことは、セイヤーにとってセラピー効果のある気晴らしでした。とりわけ具象芸術における未解決の挑戦に取り組んでいた頃は、その傾向が強かったようです。彼はニューハンプシャーの風景を深く愛し、特に近くのモナドノック山に魅せられて何度もその姿を描いています。お気に入りの哲学者ラルフ・ワルド・エマーソンからインスピレーションを得たセイヤーは、風景が啓示し得る道徳的真理を求めて風景の研究に傾倒。女性の寓意的肖像画にも、その原理を適用しました。

今日紹介する作品は、セイヤー一家が冬の間もダブリンに留まることにした最初の年に制作されたもの。手つかずの雪景色を好んだ画家のこの頃の風景画は、ほとんどが冬の情景です。これらの作品には一貫して、淡いターコイズブルーの冬空が、雪に青い影を落とす様子が描かれており、それは、アオカケスの保護色に関する彼の理論における重要な原則につながっています。

P.S. 冬景色がお好きな方は、ほとんど抽象画に近い、クーノ・アミエットの『ディープ・ウィンター』をご覧ください。きっと気に入っていただけると思います。