ハッピー・バレンタインデー!
今日は、美術史上最も有名な愛の絵を描いた画家、グスタフ・クリムトの傑作を紹介します。『接吻』は以前紹介したので、今回はストックレー邸のために手掛けた装飾作品です。『接吻』の鏡像のようなこの作品では、赤い着物を着た男性が両脚を広げて背中をこちらに向けて立ち、花柄の緑のドレスをまとった女性を包み込むように抱きしめています。
ブリュッセルにあるストックレー邸は、1905年から1911年の間にヨーゼフ・ホフマンによって考案・建築された邸宅で、ウィーン分離派の神髄を示す作例です。ホフマンは、ウィーン工房や関連団体の多くの芸術家と共に「総合芸術」を志向し、建物のあらゆる側面と室内空間において絵画、彫刻、建築の包括的な融合を目指したのです。
ダイニング・ルームの壁の装飾という重要な仕事を任されたクリムト。このプロジェクトに向けた労苦が結実した等身大の9枚のスケッチは、後に複雑なモザイク画へと姿を変えました。これは、クリムトには珍しい、壮大なスケールのプロジェクトの一つで、その画業において特別な位置を占めています。エジプト、ビザンチン、日本の芸術からの影響を融合したこの作品は、円熟期のクリムトの最高傑作です。
ウィーン分離派にあまり縁がなかった方は、当時の素晴らしい作品が満載の日付なしプランナーをチェックしてみてください。デイリーアート・ストアで、バレンタインデー特別割引25%オフで販売中!
P.S. バレンタインデーを記念して、芸術家同士のカップルを紹介します。本当の愛がここにあります!
P.P.S. 美術界の愛の物語については、下記のコラムをご覧ください!