名所江戸百景 堀切の花菖蒲 by  Hiroshige - 1856年 - 34 x 22.9 cm 名所江戸百景 堀切の花菖蒲 by  Hiroshige - 1856年 - 34 x 22.9 cm

名所江戸百景 堀切の花菖蒲

多色刷木版 • 34 x 22.9 cm
  • Hiroshige - 1797 - October 12, 1858 Hiroshige 1856年

日本のアートの美しさ!

浮世絵の巨匠、歌川広重は、生涯を江戸で過ごしました。名所絵というジャンルをを確立した葛飾北斎の「富嶽三十六景」が版行されたのは1830年。この流れをくむ広重は、1856年から1858年にかけて「名所江戸百景」を発表しました。様々な名所を題材としたこの連作は、江戸各地の伝統的な四季折々の風情を表現しています。 

119点からなるこのシリーズの主題は、19世紀半ばの風景と日々の生活。ここに描かれている堀切は、江戸各所に向けた花卉の栽培で知られた村で、一年中多様な花を咲かせ、とりわけこの地域の湿地に生育する花菖蒲が評判を取っていました。ひと際目立つのは前景に描かれた美しい3本の花菖蒲。後景には、花の祭典を目当てに江戸から訪れた人々が見えます。広重は、江戸からの見物客には美女が多すぎて、咲き誇る花々と区別がつかないと、ユーモアたっぷりに記しています。

P.S. 今日の作品のような版画がお好きな方は、日本のアート・ポストカード50枚セットを是非チェックしてみてください。広重を含む著名な日本人画家の傑作が満載ですよ!

P.P.S. ゴッホに影響を与えた広重の版画をご存知ですか?日本の巨匠、広重は、このオランダの画家に多大なる影響を与えました。