ケルズの書 by Unknown Artist - 800年頃 - - ケルズの書 by Unknown Artist - 800年頃 - -

ケルズの書

写本 • -

  • Unknown Artist Unknown Artist

    800年頃

「コロンバの書」という名で知られることもある『ケルズの書』は、ラテン語の装飾写本で、新約聖書の四福音書がさまざまな序文や表とともに収められています。おそらくアイルランドのコルンバ修道院で制作されたものであり、グレートブリテンやアイルランドにある他のコルンバ修道院の貢献があったとされています。制作時期は紀元後800年代と考えられています。『ケルズの書』に収められた福音書の文章は、主にウルガタから引用されていますが、いくつかの節は古ラテン語聖書と呼ばれる初期の聖書から引用されています。

『ケルズの書』は西洋のカリグラフィーの傑作であり、イギリス書体で書かれた装飾の頂点でもあります。また、アイルランドにおける最上級の国宝としても広く認識されています。装飾は全て質が高く、非常に複雑なものもかなり見られます。というのも、ページ上の1平方インチを占める装飾一つに対して、両端を黒く縁取られた白いリボン状の複雑な織模様が158個もあるのです。装飾の一部は拡大鏡を使わなければ完全に見ることはできませんが、それだけの拡大ができるレンズが手に入るものだと知られるようになったのは、この本が完成した何百年も後のことです。『ケルズの書』やそれに関連する写本に見られる編み込みや組み糸の飾りは、当時の金属細工品や石の彫刻にも類似したものが多く見られます。これらのデザインは19世紀から徐々に再発見されてきたことから、不朽の人気を得ています。こうしたモチーフの多くは、宝石やタトゥーを含む現代の大衆芸術において用いられています。

この有名なキーローのページ(フォリオ34r)にはギリシャ文字のχ (カイ)、ρ (ロー)、ι (イオタ)が示されており、これらはキリストという言葉の最初の絵文字となっています。 ページ上の他の部分にはシンボルや象徴となる絵がふんだんに描かれており、その中には蛾や天使、カワウソ、そしてネズミの一群が聖餐を食べるのを防ごうとする2匹の猫などが含まれます。このフォリオの文章には、マタイによる福音書に示されたキリスト降誕の物語が記されています (マタイによる福音書1章18節)。今日はセントパトリックデーなので、このアイルランドの写本を特集いたしました。今日を楽しんで! :) 

Zuzanna