麦わら帽子の自画像 by Élisabeth Vigee Le Brun - 1782年以降 - 97.8 cm x 70.5 cm 麦わら帽子の自画像 by Élisabeth Vigee Le Brun - 1782年以降 - 97.8 cm x 70.5 cm

麦わら帽子の自画像

油彩、カンヴァス • 97.8 cm x 70.5 cm
  • Élisabeth Vigee Le Brun - April 16, 1755 - March 30, 1842 Élisabeth Vigee Le Brun 1782年以降

エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブランは、マリー・アントワネットの友人かつお気に入りの芸術家であり、革命前夜のフランスにおいて最もスタイリッシュな肖像画家でした。ヴィジェ=ルブランは、マイナーなパリの画家ルイ・ヴィジェの娘であり、弟子でした。ヴィジェ=ルブランが描くシンプルな画風のおしゃれな肖像画は、「自然な」形式や感情を示すために、柱やカーテンといったバロック的な小道具が使われていないことから「à la grecque(ギリシャ風)」 と呼ばれており、ダヴィッドによる新古典主義の肖像画を予感させます。ヴィジェ=ルブランは私達をまっすぐに見つめており、強気なほどに主張しているわけではなくただそのそこにあるという感じで、パレットを抱えています。自らを強く意識した自然体な服装をしていることからは、ヴィジェ=ルブランはルソーの著書を読んだことがある、ということが分かります。頭には質素な麦わら帽子をかぶり、おしろいはつけず、髪は乱れています(このスタイルをフランス宮廷に持ち込んだことで、ヴィジェ=ルブランは称賛を受けました)。デコルテは露わになっていますが見苦しくはありませんし、質素な服装から彼女は貧しいのだと思った方は、イアリングをご覧ください。さて、ヴィジェ=ルブランの自画像には、すぐにそれとは分からないものの、同時代の人たちからはすぐに分かる勇気が表れています。同時代の人たちはこの絵を、当時世界で最も愛された肖像画家の一人ルーベンスによる、実際にはフェルトの帽子をかぶったシュザンヌ・ランデンを描いた《麦わら帽子》(1622年-25年制作)の変種として見たことでしょう。ルーベンスの絵は、割りとすぐにお見せする予定です :)

また明日!

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