無題(赤、オレンジ) by Mark Rothko - 1968年 - 233 x 176 cm 無題(赤、オレンジ) by Mark Rothko - 1968年 - 233 x 176 cm

無題(赤、オレンジ)

油彩、キャンバス • 233 x 176 cm
  • Mark Rothko - September 25, 1903 - February 25, 1970 Mark Rothko 1968年

正直言って、抽象芸術はあまり好きではありません。ですが、マーク・ロスコは例外です。マーク・ロスコは、1940年代に結成された、アメリカ芸術の新たな表明者集団たる画家サークル、ニューヨーク・スクールに近しい存在とされています。50年にも渡る画家人生の中で、ロスコは新しく情熱的な形の抽象絵画を作り上げました。ご覧の通り、ロスコの作品は、色彩、形、バランス、奥行き、構図、スケールといった形態的要素に対して厳密に着目をしたところに特徴があります。しかし、ロスコはこうした用語だけで自分の作品を捉えるのを拒みました。ロスコ曰く、「うまく描けてさえいれば、描く題材はどうでも構わない、という考えが画家の間では広く受け入れられている。これがアカデミズムの本質だ。何についても描かない絵で、良いものなど存在しないのに。」ロスコは、自分が描く絵画は生命体だと考えていました。彼にとっては、色はひどく人間的かつ感覚的なものでありながら、同時に超越的体験への入口ともなるものだったのです。もしかすると《無題(赤、オレンジ)》は、ロスコが1940年代後半から次第に進化させてきた、絵画構成に対する「古典的な」アプローチを表すのに一番ピッタリな作品なのかもしれません。本日、www.dailyartdaily.comではロスコの芸術作品のレシピ――材料に、制作方法に、法則まで――を読むことができます。作品の裏に流れるロスコの哲学を理解するのに、良い手助けとなることでしょう。良い週末を!

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