シュプレマティズム by Kazimir Malevich - 1917年 - 48.2 x 65.6 cm シュプレマティズム by Kazimir Malevich - 1917年 - 48.2 x 65.6 cm

シュプレマティズム

油彩、カンヴァス • 48.2 x 65.6 cm
  • Kazimir Malevich - February 23, 1878 - May 15, 1935 Kazimir Malevich 1917年

最も偉大なロシア・アヴァンギャルドの画家の一人、カジミール・マレーヴィチは、1915年にサンクトペテルブルクで開催された「最後の未来派絵画展 0-10」で、40枚の絵画を展示しました。これらの絵画は白いカンヴァスに黒で描かれた長方形、円、十字などの幾何学模様で構成されており、その画風はマレーヴィチが「シュプレマティズム」と呼んでいたものでした。目に見える物体や自然界の現象を描写することを完全に否定したマレーヴィチとその弟子たちは、質量、運動、宇宙のエネルギーや力といった、目に見えない抽象的な題材を扱う絵画理論を打ち出しました。  

《シュプレマティスム》はシンプルかつダイナミックな構図で、絵画の上部に消失点が置かれており、全体のバランスも素晴らしく、今日に至るまで鑑賞者に対してミステリアスな魅力を放っています。シュプレマティズム (絶対主義) は、1917年の革命後のロシアで非常に大きな影響力を持ちました。ヨシフ・スターリンが権力の座についたことで、シュプレマティズムはすぐにロシア共産党からの批判を浴び、芸術運動は突如終わりを告げることとなってしまいました。しかしながら、マレーヴィチの抽象絵画理論は、20世紀の芸術に対しても強い影響を与え続けることとなりました。