ウィリアム・ブレイクが生まれたのは、1757年の今日のことでした。ブレイクは生前ほとんど世に知られていなかったものの、現在では、ロマン主義時代の詩歌と視覚芸術の点において、歴史上重要な人物とみなされています。お誕生日おめでとう、ウィリー!
ウィリアム・ブレイクが描いたダンテの『神曲』の挿絵は、彼の作品の中でも「栄光に輝く最骨頂」と称されてきました。14世紀前半に書かれたこの叙事詩は、ダンテが想像した地獄・煉獄・天国を巡る巡礼の旅を、詳細に物語ったものです。最後のパトロンであったジョン・リネルから委託を受けたブレイクは、1824年から1827年に亡くなるまで、『神曲』の挿絵を102枚も描きました。挿絵の中には、下書きとして描かれたスケッチもあれば、しっかりと仕上げられた水彩画までありました。リネルから勧められた出版物のために銅版画となったのは、たったの7枚だけでした。ブレイクは神についての考えを自分なりに抱いており、ダンテによる救済についてのカトリック的解釈に関して、挿絵を描いただけでなくそれに対してコメントを、むしろ批判さえしており、「ダンテが悪魔を見る所に、私は何物も見いだせない――私に見えるのは善のみだ」と話しています。
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