不実 by Paolo Veronese - 1575年 - 189.9 x 189.9 cm 不実 by Paolo Veronese - 1575年 - 189.9 x 189.9 cm

不実

油彩 キャンバス • 189.9 x 189.9 cm
  • Paolo Veronese - 1528 - 1588 Paolo Veronese 1575年

この絵が示唆しているのは、どちらかの男性と裸の女性との間で交わされている秘密の手紙をめぐる三角関係だというのが有力な学説です。

この絵は大きな作品の一部分です。全体は愛の寓話を表す4つの絵から成り、それぞれのテーマは特定の局面に絞り込まれています。それらが意味するところは明確になっているわけではなく依然として論議されているものではありますが、不実、軽蔑、尊敬、そして幸せな結婚だと思われます。描かれている服装や髪型から1570年代という時代がわかります。おそらく天井に描かれたもので、完結している連作ものだと思われます。

誰が描かせたものなのかは定かではありませんが、1648年にプラハ城に置かれていたということは、描かせたのは神聖ローマ帝国のフェルディナンドⅠ世(1564年没)か、マクシミリアンⅡ世(1576年没)、または宮廷の富裕な取り巻きだったのではないかと思われます。あるいは、この絵の中の2つの部分がヴァン・ダイクが1621年から1627年の間に持っていた有名な素描集の中に残されているので、ここに描かれているのはヴェニスの特定の場所なのかもしれません。