いつになったら夏が戻ってくるのでしょう?
今日ご紹介するのは、ホアキン・ソローリャが1910年に描いた、セビリアの庭や街並みを描いた4点のうちの一つです。彼はこの2年前にも同じ街の同様のシリーズを手がけています。今回ご紹介する第二弾では、1908年バージョンの鮮やかさと空気感はそのままに、よりオーソドックスな手法を試みています。
セビリア城の庭はこの街のもっとも美しいムーア式建造物でした。夏の日差しがまだらに降り注いています。いつものように、ソローリャは光と色彩、そして鮮やかさと空気感に注意を払っています。 光を受けた色彩がこの場面を生き生きと描き出し、物の形を浮かび上がらせ、いつの世も変わらない自然の風景を再現しています。
ソローリャはこの絵のためにホセ・カノがつくった額縁を選びました。その額は今でもマドリッドに存在します。同じような工芸額が、生前のソローリャの家やアトリエに架けられているのを写真で確認することができます。
P.S.ホアキン・ソローリャについて、抑えておきたい8つのポイントはこちらです。