この時代、作品の左隅にあるような如雨露(じょうろ)は、床の埃が舞うのを防ぐための水撒きとして使われ、バレーのレッスンスタジオではよく見かけられました。本作の作者エドガー・ドガは、これを更に作中右手のバレリーナ(踊り子)に形を似せることで、ちょっとしたユーモアを織り交ぜています。
1877年の印象派の展示会にこの作品は出展され、その後ドガからコレクターのアンリ・ルアールへ贈られています。以前ルアールが所持していた作品をドガは修復中にアクシデントで破損してしまい(現存していません)、その代わりにこのバーで練習する踊り子が贈られました。
それでは、よい週末を!
P.S. ドガ史上最も美しいバレリーナに興味がある方はこちら