奉納 by Fernando Botero - 1970年 - 240 x 192 cm 奉納 by Fernando Botero - 1970年 - 240 x 192 cm

奉納

油彩/カンヴァス • 240 x 192 cm
  • Fernando Botero - 9 April 1932 - - Fernando Botero 1970年

『奉納』は、フェルナンド・ボテロが1975年に初めてアンティオキア博物館に寄贈した作品です。1970年、ボテロは第2回コルテヘール・アート・ビエンナーレにこの作品を出品しました。コルテヘール・アート・ビエンナーレは、コルテヘールという繊維メーカーが68年、70年、72年に主催したアート・イベントで、コロンビア国内だけでなく、国際的にも名が知られています。 

この油彩画は、フェルナンド・ボテロの作品に特徴的なユーモアのセンスに溢れた作例です。制作当時、画家が直面していた経済的な困窮を象徴するような要素が描き込まれ、それがこの作品の主題となっています。これらの要素は画家の作品に繰り返し登場しますが、宗教、政治、自己言及、ユーモア、寓意図像といった要素は、ボテロの作品の理解に不可欠なものです。 

左下のイーゼルに立て掛けられた板にはこう書かれています。「奉納。繊維業界のトップ企業主催のコルテヘール・アート・ビエンナーレ最優秀賞受賞に感謝して。ボテロと家族。1970年5月」

巨大な聖母マリアが哀れな画家にお金を恵んでいる姿は愛らしいですね。そして、小さな天使が大きなコロンビア国旗を掲げています。愛国者として知られたボテロにしてみれば、これ以上の表現方法はなかったのでしょうね。

今日の作品は、メデジンのアンティオキア博物館の協力で紹介しました。

P.S. フェルナンド・ボテロについて知っておくべき10のことはこちら