頭飾り by Unknown Artist - 1820–40年頃 - 17.8 × 15.2 × 7 cm 頭飾り by Unknown Artist - 1820–40年頃 - 17.8 × 15.2 × 7 cm

頭飾り

木, アワビの貝殻, 顔料, 釘 • 17.8 × 15.2 × 7 cm
  • Unknown Artist Unknown Artist 1820–40年頃

今日紹介する工芸品は、太平洋岸北西部に住むアメリカ・インディアン、チムシアン族の手になるもの。彼らは主に、ブリティッシュ・コロンビア沿岸部のテラスやプリンス・ルパート周辺、アラスカ最南端のアネッテ諸島に住んでいます。 

儀式に臨むチムシアン族のリーダー達は、杉皮の繊維や山岳地帯に棲む野生の羊の毛で編んだ踊り用の毛布や、カラスの形に彫られた、音のするガラガラなど、権威を表すシンボルを身にまといます。頭飾りは、とりわけ重要な装飾品。鳥を模したこの頭飾り、あるいは額飾りは、かつてガチョウの羽毛、オコジョの皮の連なり、海洋哺乳類のつんつん尖ったヒゲでできた王冠といったもので彩られていました。中央のイメージは、伝説に登場する鳥人間。がっちりとしたくちばし、前に突き出した翼、リアルなかぎ爪には作家の腕の良さが表れており、大きな彫刻で表現された立体像を想起させます。 

P.S. 最近、チムシアン族の角の曲がった木製収納箱が、フリーズ・ビューイング・ルームに展示されました。この展示会についてもっと知りたい方はこちらをどうぞ。