グスタフ クリムト
正直言って、この絵を初めて見た時は少し戸惑いました。なんと言ってもクリムトと言えばあの時代に（過去の記事参照！）魅惑的な女性像を描いた画家ですから。ところが、これはなんと、、、赤ちゃんです。おそらくこれはクリムト自身の子どもでしょう。ざっと数えても14前後もの、いろいろな女性たちと一緒に描いたこのような絵が残されています。
これはモデルが起立していない彼の晩年の数少ない作品の一つでもあります。寝かせてある赤ちゃんを描くことはクリムトにとっては全く新しい構図への挑戦でした。彼は幾何学的な形を組み合わせています。四角い画面に、赤ちゃんの頭部を頂点とする大きな三角形を作りだしたのです。
両方の背景がまた別の三角形を形作っています。赤ちゃんは花、うず巻き、ジグザグ、虹などに埋もれています。クリムトはオレンジと青、赤と緑、黄色と紫など、対照的な色をあえて隣り合わせに配しました。これは赤ちゃんをくるむブランケットでしょう。
素敵な土曜日をお過ごし下さい！
P.S. 可愛い赤ちゃんの絵はこちら ですよ！