見晴らしのよい場所 by Lawrence Alma-Tadema - 1895年 - 64 x 44,5 cm 見晴らしのよい場所 by Lawrence Alma-Tadema - 1895年 - 64 x 44,5 cm

見晴らしのよい場所

油彩/カンヴァス • 64 x 44,5 cm
  • Lawrence Alma-Tadema - January 8, 1836 - June 25, 1912 Lawrence Alma-Tadema 1895年

ローレンス・アルマ=タデマは、退廃と豪奢の感にあふれた古代ローマやギリシアをテーマにした画風で知られています。この作品では、入り江を見下ろす3人の高貴な女性の姿を描いています。絵のタイトル 'Coign of Vantage'とは、見晴らしのよい場所という意味です。

画家は、とりわけ大理石を描く腕に定評がありました。極めて写実的に描かれたバルコニーは、光が当たる具合によって様々な表情を見せ、その色遣いの妙が生み出す、手で触れることができるような質感はアルマ=タデマの真骨頂。青い色調を混ぜ合わせることで、空と海は一体化し、女性の髪飾りを形作る花の一つ一つや、彫像に掛けられた花綱は豊かな色彩で描かれ、観る者の視線を惹きつけています。

青!息を吞む美しさです。

P.S. アルマ=タデマは、ローマ帝国の豪奢と退廃を描くことで知られるようになりました。皇帝ヘリオガバルスが催した宴でのバラの雨はその一例です。