ジュニエ爺さんの馬車 by Henri Rousseau - 1908年 - 97 x 129 cm ジュニエ爺さんの馬車 by Henri Rousseau - 1908年 - 97 x 129 cm

ジュニエ爺さんの馬車

油彩/カンヴァス • 97 x 129 cm
  • Henri Rousseau - May 21, 1844 - September 2, 1910 Henri Rousseau 1908年

毎朝パリの市場で買った野菜を売っていたジュニエ爺さん。彼はルソーの長年の友人で、妻はルソーのために食事の支度もしていました。ジュニエ爺さんに借金があった画家は、買ったばかりの馬が自慢の種だった友のために、この絵を描きました。

この絵は写真が元になっていますが、写真のイメージに幾つか重要な修正を施すことで独創性が発揮されています。街路樹は消され、その大きさと位置にかなり手が加えられた3匹の犬は、視覚的な効果を生み出しています。太った黒い犬は馬車に奥行きを与えていて、絵全体のバランスからして黒い犬は大きすぎると論評したマックス・ヴェーバー(ドイツの著名な社会学者、歴史家、法学者、政治経済学者)は、「この絵がそれを求めているんだ」というルソーの反撃に会いました。一方で、馬車の前を小走りに駆けるミニチュア犬の存在は、牝馬をとても大きく見せています。馬は蹄の先で立っているかのような奇妙な姿勢で、地面に落ちた蹄の影が強調されています。まるで四つ足のダンサーのような牝馬は空中に浮いているように見えます。ルソーは、自らが創り出した絵画空間にモデルを浮遊させるような、不思議なイメージを好んで描きました。

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