キリストの頭部 by Rembrandt van Rijn - 1648年 キリストの頭部 by Rembrandt van Rijn - 1648年

キリストの頭部

油彩、カンヴァス •
  • Rembrandt van Rijn - July 15, 1606 - October 4, 1669 Rembrandt van Rijn 1648年

本日《キリストの頭部》を特集するにあたりご協力いただいたレンブラントハイス美術館では、12月1日から2月12日にかけて、レンブラントの作品と判明している最初の作品《五感》が展示されます。詳細は美術館のウェブサイトをご覧いただくとして、本日の名画をお楽しみください。

若い男性が胸までの姿で描かれており、体はやや前に傾いた状態で左を向いていて、手は祈りの形に重ねられており、その姿は素早く自信に満ちた筆遣いで捉えられています。頭部だけがしっかりと仕上げられており、鼻と目の下に白のハイライトが入れられています。長い真ん中分けのこげ茶色の髪、短い髭、そして簡素な外套というのは、イエスの姿を表すのによく用いられる特徴です。

これはスケッチ画で、小さなオークの木板に油彩で描かれています。この小さな絵には、おそらくそれ自体を芸術作品として販売する意図は全くなかったと思われます。どちらかといえば習作に近く、もしかすると物語の一場面を表す絵画や版画作品の練習として生み出されたものかもしれません。この場合で言えば、キリストが死の恐れを抱きながら、ゲツセマネの園で父なる神に祈りをささげるという聖書内のエピソードを表しているのかもしれませんね。

これに似た板絵はあと6枚あり、特定のポーズと独特な光の当て方でキリストの姿を描いています。いずれも世界各地の美術館に所蔵されています。個人所蔵のこの作品と、ベルリンの絵画館に所蔵されている板絵には、レンブラントの署名が確認できます。2011年に全体的な修復を行ったことで、ようかくこの作品を細部まで調べられるようになったのです。

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