バルコニーの女性 by Carl Gustav Carus - 1842年 - 42 x 32 cm バルコニーの女性 by Carl Gustav Carus - 1842年 - 42 x 32 cm

バルコニーの女性

油彩、カンヴァス • 42 x 32 cm
  • Carl Gustav Carus - 3 January 1789 - 28 July 1869 Carl Gustav Carus 1842年

今日から新たにドレスデン美術館の月間特集が始まります。同館のコレクションをぜひご一緒にお楽しみください!

バルコニーで物思いにふける女性を描いたこの小さな絵は、カルスが、友人で助言者のカスパー・ダーヴィト・フリードリヒの作品の影響を時折受けていたことを伺い知れることのできる、最も印象的な作品の一つと見做されています。しかしやがて、風景画に関する彼自身の理論を実際の制作でも展開するうち、再びフリードリヒとの親交はなくなりました。その一方で、『バルコニーの女性』ではフリードリヒのようなモチーフを取り入れています。囲われたバルコニーにいる、鑑賞者から半分顔を背けた黒いローブに身を包んだ若い女性のまなざしは、赤みがかった夕暮れの光溢れる高い空の下に広がる、遠い青灰色の山々に向けられています。物思わしげで哀愁漂う雰囲気が、自然界との孤独な対話を包み込みます。それを取り巻くのは——完全なる中世崇拝、ゴシック様式の城です。ロマン主義の中心的なモチーフとして、憧憬が耽美的で感動的な絵で表現されています。空想的な印象が前面に押し出され、鑑賞者は絵の人物に共感できるでしょう。

P.S. 眼前の景色を見つめるこの女性のように、部屋の壁を眺めることがある方は、とっても高品質な複製画をオンラインショップでぜひチェックしてください。

P.P.S. カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ作品の “空想的な妖しさ”をもっと探ってください!