ふるさとの空

画家はこの絵を1985年秋クルコノシユ山岳地方滞在中に描きました。当時作者フランティシェク・カヴァンは師であったジュリアス・マルジャークのスタジオ仲間と少しずつ距離を置くようになっていて、代わって詩人カレル・フラヴァーチェクをはじめ雑誌モダン・レビューを拠点とする芸術家達との親交を深めていました。彼はこの頃詩の制作も手がけています。『ふるさとの空』は彼の代表作です。水平に構図を取った見事な風景画は儚く繊細な印象です。彼の作品はどれもメランコリックかつ詩的で、ひと目で彼の絵だとわかるものばかりです。微妙な色づかいと細部の描き込みは素朴な中にも力強さを感じさせます。

この美しい作品はプラハ国立美術館所蔵です。

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