眠る女 by Johannes Vermeer - 1656–57年 - 87.6 x 76.5 cm 眠る女 by Johannes Vermeer - 1656–57年 - 87.6 x 76.5 cm

眠る女

油彩/カンヴァス • 87.6 x 76.5 cm
  • Johannes Vermeer - 1632 - December 1675 Johannes Vermeer 1656–57年

今日は世界睡眠デー。美術史上有名な眠る人物を紹介します。

この絵は、紛れもなくヨハネス・フェルメールの最初期の作品です。構図は至ってシンプル。テーブルの端で眠る若い女性。右手で頬杖をつき、左手は 無造作にテーブルに置かれています。右側には椅子の背もたれ、奥には半開きになったドアがあり、もう一つの部屋が見えます。

監視の目を盗んでさぼっている女中の姿は、17世紀オランダ絵画によく見られた主題です。ワインのグラスを手元に置いてうたた寝をする若いメイドを描いたフェルメールは、日常的な場面を通して戒めや教訓を伝えるより、光と色彩、質感の描写の追究を優先したのです。左側にある倒れたグラス(今は、時間の経過と共に摩耗)と乱れたテーブル・クロスは、今までいた客人の存在を示唆しています。X線調査によると、フェルメールは当初描いていた、戸口に立つ男性を消して、敢えて曖昧さを強調したようです。

祝・世界睡眠デー!

P.S. X線調査によってフェルメール作品の新たな事実がわかったのは、これが初めてではありません。近年、ドレスデンで判明したミステリアスなキューピッドについてはこちら

P.P.S. デイリーアート・ユーザの皆さま、アプリの新バージョンの開発への支援を是非ご検討ください。現行バージョンはかなり古いので、間もなく動作しなくなってしまいます。支援方法についてはこちらをご覧ください!