海 by Harue Koga - 1929年 - 130 × 162.5 cm 海 by Harue Koga - 1929年 - 130 × 162.5 cm

油彩/カンヴァス • 130 × 162.5 cm
  • Harue Koga - June 18, 1895 - September 10, 1933 Harue Koga 1929年

古賀春江は、1910年代から1930年代初頭にかけて活躍した前衛芸術家。日本初の、そして代表的なシュールレアリスムの画家とされています。

今日紹介する『海』は、古賀春江の最も有名な作品で、日本の画家として初のシュールレアリスム作品です。フォトモンタージュ・スタイルで制作された本作は、雑誌や絵葉書、新聞などから拝借したイメージを大きなカンヴァスの上でサイズを変え、細心の正確さで描いています。それは、急速に進歩する社会がもたらす、あらゆる可能性が主役の想像上の祭典。潜水艦、工場、飛行船は工業化を、魚とエビの詳細な描写は科学的発見を、そして水着姿の女性はレジャーとセクシュアリティを表しています。女性のモデルと言われているのは、アメリカの映画女優グロリア・スワンソン。これは純粋な形でのモダニズムであり、生まれつつあった、まったく新しい世界に対する歓迎のメッセージのようでもあります。

残念ながら、古賀春江は新しい世界にインスピレーションを受けたにも関わらず、それをほとんど経験することができませんでした。古賀は、おそらく梅毒が原因で、1933年にこの世を去りました。

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P.P.S. 性病に苦しんだのは古賀春江だけではありません。梅毒に冒された5人の画家はこちら!何人かの名前には驚くかもしれません!