冬 by Mikalojus Konstantinas Čiurlionis - 1907年 - 36,4 x  31,2 cm 冬 by Mikalojus Konstantinas Čiurlionis - 1907年 - 36,4 x  31,2 cm

テンペラ/紙 • 36,4 x 31,2 cm
  • Mikalojus Konstantinas Čiurlionis - September 22, 1875 - April 10, 1911 Mikalojus Konstantinas Čiurlionis 1907年

繊細。

この一語こそ、リトアニアの作曲家・画家のM.K.チュルリョーニスが描いた冬の情景を表すのにふさわしい言葉です。1907年に制作された『冬Ⅳ』は、画家の円熟期の連作の1点で、ほとんど抽象画のようです。

この連作ではストーリーは語られず、代わりに色彩、雰囲気、形状によって冬を表現することで、これらの要素が冬のシンボルとメタファーに転換されています。今日の作品を例にとると、一方の樹は輝く星を頂いていますが、もう一方の樹の上の星は既に燃え尽きています(あるいは、まだ輝いていません)。チュルリョーニスは、僅かな線と色だけで、冬の静けさと突然の変化の予感を表現しました。空気が澄んで、氷混じりの雪が降る日には、吐く息が見えますよね。そして、一陣の風が吹くだけで、友好的な居心地の良さに包まれたすべてが、混沌と破壊に姿を変えるのです。

『冬』の連作は、可塑性という点において、M.K.チュルリョーニスの特筆すべき代表作。ヨーロッパ芸術における最初の抽象画の一つと主張する人さえいるかもしれません。チュルリョーニスに関する情報が満載の新しいプラットフォームで、連作の全作品をご覧になれます。

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P.S. M.K.チュルリョーニスの芸術は、象徴や空想上の生き物、風景に満ちあふれた唯一無二のもの。 チュルリョーニスが創造したおとぎ話の世界をのぞいてみませんか!以下のコラムもどうぞ。