乗馬学校 by Franz Marc - 1913年 - 27 x 29 cm 乗馬学校 by Franz Marc - 1913年 - 27 x 29 cm

乗馬学校

木版画 • 27 x 29 cm
  • Franz Marc - February 8, 1880 - March 4, 1916 Franz Marc 1913年

フランツ・マルクはドイツの画家、版画家。ドイツ表現主義の主要人物の一人で、「青騎士」の創設メンバーでもあります。「青騎士」は元々、芸術誌の名前でしたが、後に同誌の発行に協力する芸術家サークルの名称にもなりました。その円熟期の作品の多くは動物を描いたもので、明るい色遣いで知られています。今日は、彼の素晴らしい木版画を紹介しましょう。

不意を突かれた馬が、今にも騎手を振り落とさんとする瞬間を捉えたこの木版画は、その際立った黒と白のコントラストによって、差し迫った危機を強調しています。マルクにとって、白に対する黒の峻厳さをはじめとする色遣いは、主に感情表現の手段であり、そこで特に表現される感情は、画家が描く動物たちのものでした。マルクはこう言っています。「馬は世界をどう見ているのだろうか?鷲は?鹿は?犬は?」もし、この『乗馬学校』が恐怖心を呼び起こすとしたら、それは騎手が抱く不安ではなく、足元に犬の姿を認めた馬の驚きを反映したものでしょう。画家自身によれば、彼が描く怯えた動物たちは、第一次世界大戦の予兆のようなものであり、恐ろしくもあり、刺激的でもありました。マルクの言葉です。「それを描いたのが自分だとは信じがたい。しかし、芸術的観点から言うならば、このような作品を開戦前に制作したことは、後で無言の反省をするよりも理にかなっている。」

フランツ・マルクは、1916年にヴェルダンの戦いで戦死しました。

P.S. フランツ・マルクの作品には、なぜ動物(特に馬)の絵が多いのか?その理由はこちら動物ポストカード50枚セットの中にもマルクの作品がありますよ!