今日紹介するフレデリック・バジールの作品に描かれているのは、陽光に照らされた庭の穏やかなひと時。庭師がじょうろを持って庭の手入れをしています。画面右手に描かれた庭師は帽子をかぶり、ピンクのシャツにベージュのズボンという姿。庭が構図の大部分を占め、花壇の鮮やかな赤と紫の花々が、緑豊かな空間と対比を成しています。
バジール家が所有する、人もうらやむ南フランスの庭園の戸外で制作されたこの作品は、自然光と大気が中心的な役割を担っており、初期印象派の技法が見られます。一部の仕上げは緩やかで、特に中景では筆遣いで空間と大気を表し、柔らかい色調と光の拡散が、この絵に穏やかで情感豊かなトーンを加えています。
フレデリック・バジールは初期フランス印象派の有望な画家でしたが、その生涯と画家としてのキャリアは、28歳の若さで普仏戦争の戦場で絶たれ、悲劇的な結末を迎えました。クロード・モネやピエール=オーギュスト・ルノワール、アルフレッド・シスレーの親しい友人であり、アトリエ仲間だったバジールは、アカデミックな絵画の形式的構造に、印象主義を特徴づけることになる緩やかな筆致と現代的な主題とを融合させたことで知られています。
- Maya M. Tola
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