曼荼羅は、アジア文化における信仰、儀礼上のシンボル。外的には宇宙を視覚的に表したもの、そして内的には瞑想などのアジアの伝統的慣習の実践的ガイドという二つの側面があります。
14世紀後半のチベットへ行きましょう。今日紹介するのは、仏の姿や経典の一場面あるいは曼荼羅などが綿布に描かれたチベットの仏画「タンカ」。タンカは伝統的に額装されず、開帳時以外は巻き取られています。中国の絵巻物のように布で裏打ちされ、前面には絹の包布が付いています。
この精巧なタンカの中心に座っているのは、6本の腕を持つ女神ジャナダキニ。それは、曼荼羅の中心から広がる四象限の色にそれぞれ対応した「デビ(女神)」の姿の8つの化身に囲まれています。門の内側で警備に当たるのは別の4人の守護女神。曼荼羅を取り囲む同心円上の帯には、蓮の葉、ヴァジュラ(錫杖)、炎、八つの大いなる遺体安置場が描かれています。四隅の円窓には「ダキニ(空で暮らす人)」と「ラマ(精神的指導者あるいは僧侶)」。上方に見える「ラマ」と「マハシッダ(高位の修行者)」は、サキャ派(チベット仏教の4大宗派の一つ)の信仰上の系譜を表しています。下方には守護神と灌頂式に臨む僧が配置され、この場面全体を完結させています。このタンカは、ヴァジュラバリ(ヴァジュラの花冠)の儀礼経典に関連する42の曼荼羅の一点だったと思われます。その精巧な細部は、ネワール人の巡礼画家によってチベットで描かれたことを示唆しています。
これは、信仰心と細部の美しさが際立つタンカの傑作。異なる文化の聖なる芸術が人間の創造性に与えた影響を、デイリーアートの2026年カレンダーで見てみましょう!例年通り、時代と伝統を超えた傑作が満載。今なら25%オフのプレセール中です。
P.S. インドで生まれた仏教芸術が、どのように文化を超えて広がっていったのか。こちらをご覧ください。