ミイラ肖像画 by Unknown Artist - 80-120年 - 35.8 x 20.75 cm ミイラ肖像画 by Unknown Artist - 80-120年 - 35.8 x 20.75 cm

ミイラ肖像画

蝋画、テンペラ/ライムウッド板 • 35.8 x 20.75 cm

  • Unknown Artist Unknown Artist

    80-120年

今日は、イケメンのミイラ肖像画を紹介します。

ミイラ肖像画とは何か?なぜ私たちが知るエジプト芸術とこうも違うのか?紀元前31年のアクティウムの海戦後、エジプトはローマ帝国の一部となり、埋葬習慣にも変化が表れるようになります。今日ミイラ肖像画として知られる、木製パネルに人間の顔を写実的に描いた絵が新しい葬送の伝統として登場したのです。エジプトの棺に長らく用いられてきた様式化された顔貌と異なり、これらの肖像画は故人の実際の容貌を表現する意図がありました。

特筆すべきは、この革新は古い慣習を一掃するには至らなかったこと。遺体は引き続き、古代エジプトの伝統に則ってミイラ化され、密閉された墓に埋葬されました。木製パネルに描かれた肖像画は、亜麻布の包帯や布箱の中に入れられて、ミイラの顔の上に直接置かれていました。こうして、死後の世界に関するエジプト旧来の信仰と、肖像画と個性にまつわるギリシア・ローマの思想という二つの世界が融合したのです。

生き写しのような肖像画。その臨場感溢れる表現は、現代の鑑賞者さえも驚かせます(この男性をTinder(訳注:米国発のマッチング・アプリ)で右にスワイプしたくなります!)。蝋やテンペラでライムウッド板に描かれた肖像画の様式は多種多様。極めて自然主義的な描写もあれば、より自由な筆致のものも。とりわけ女性の肖像画では、髪型、服、宝飾品などに当時のギリシア・ローマの流行が反映されており、ポンペイの壁画などに見られる様式との密接な関連が見られます。これらの特徴が相まって、ミイラ肖像画は、人間の最も親密な視覚的記録の一つとして古代から今に受け継がれているのです。

P.S. アートジャーナルに芸術に関するあなたの感想を綴れば、あなた自身の言葉で歴史とつながることができます。ミイラ肖像画の生き生きとした眼差しから、忘れ難い細部の表現まで、心惹かれたことを書き留めておきましょう。今日はどの作品のことを書きますか?

P.P.S. ローマン・エジプト時代のファイユームのミイラ肖像画を見てみましょう!