麗しのロザモンド by Arthur Hughes - 1854年 - 40.3 x 30.5 cm 麗しのロザモンド by Arthur Hughes - 1854年 - 40.3 x 30.5 cm

麗しのロザモンド

油彩/厚紙 • 40.3 x 30.5 cm

  • Arthur Hughes - 27 January 1832 - 22 December 1915 Arthur Hughes

    1854年

アーサー・ヒューズはラファエル前派の正式なメンバーではありませんでしたが、同運動と密接な関係を築き、同派の画家たちと共に作品発表を行いました。オックスフォード大学弁論部のユニオン・ホールのための、アーサー王を題材にした壁画制作でもラファエル前派の主要メンバーとコラボしたヒューズ。自身の作品でも中世のテーマを主題として制作を続けました。

フィッツ・ポンズ家のウォルター・デ・クリフォードの娘であり、イングランド国王ヘンリー2世の愛人でもあった麗しのロザモンドは、19世紀の画家や詩人に人気の主題。伝説によれば、ヘンリー2世はオックスフォードシャーのウッドストック宮殿に、迷路を抜けて初めてたどり着ける隠れ家として、ロザモンドのために秘密の庭園を造らせました。1176年、王妃アリエノール・ダキテーヌは秘密の庭園を発見し、恋敵を毒殺したと言われています。ヒューズが『麗しのロザモンド』で描いたのは、背景にちらりと見えるアリエノールが庭園の入り口を見つけた劇的な瞬間です。

物語の感情的緊張感を高めているのは多様な象徴的表現。王妃の前に延びる小道沿いには、強力な毒を持つ植物として知られる青いキツネノテブクロが描かれ、ロザモンドの運命を予感させます。前景で同様の意味が込められているのはアイリス。ギリシア神話では、女神イーリス(訳注:英語読みではアイリス)は女性の魂をエーリュシオンの野へ導く存在であり、女性の墓にはよく紫のアイリスが植えられていました。この花はフランス王室の紋章フルール・ド・リスをも暗示しており、アリエノールがヘンリー2世と結婚する前はフランス王妃だったことを考えれば、これは適切な引用と言えます。

P.S. あなたが知らないかもしれないラファエル前派の10人の画家をご覧ください。この芸術運動に関するあなたの知識を試してみたい方は、ラファエル前派クイズをどうぞ!