古い小屋 by Camille Pissarro - 1879 古い小屋 by Camille Pissarro - 1879

古い小屋

アクアチント、7段階の内の第一、エッチング、アクアチント、ソフト・グラウンド・エッチング、7段階の内の第二、カラー・エッチング、アクアチント、ソフト・グラウンド・エッチング、7段階の内の第六、エッチング、アクアチント、ソフト・グラウンド・エッチング、7段階の内の第七 •
  • Camille Pissarro - 10 July 1830 - 13 November 1903 Camille Pissarro 1879

ゴッホ美術館では1830年から1903年までのカミーユ・ピサロの作品91点を得た。これらの版画は何十年もかけ大切に集められてきたサミュエル・ヨセフォウィッツのコレクションからである。このコレクションからの全点が美術館で迎え入れられた。このコレクションを通じて画家の版画家としての全貌が浮き上がってくる。2019年3月1日から5月26日まで42点が特別に美術館の版画展示棟にて観覧可能である。この作品はその中でも特別な一品だ。

カミーユ・ピサロは印象派版画家の中でも特に独創的でで200もの銅版画や石版画を生んだ。印象派版画家として様々な材料や技術を試した。版画を通し芸術家としての方向性を自由に追求出来たと言っても過言ではない。

彼は版画を作り出すその過程こそ販売に出す作品そのものよりも大事だと考えていた。通常的に使われていなかった紙ヤスリやワイヤーブラシを用いピサロはひとつの題材と何度も向き合っていった。その都度作り出されたもののひとつひとつを作品と捉えた。

91点のコレクションのうち同じ題材から沢山の作品が複数の状態で見られ、ピサロの探究心が明らかになる。印象派版画家の良い例でもある。様々な角度から自身の芸術家としての感性を表していったのだ。

P.S. カミーユ・ピサロ作、セント・トーマス島の絵画はこちらから!