今日は引き続き、アメリカン・フォーク・アート博物館の月間特集をお届けします。今日の作品は、同館で2027年2月28まで開催の展覧会「フォーク・ネーション:アメリカでの愛国心づくり」でも展示されています。ニューヨークにいるならお見逃しなく!
アンミ・フィリップスが描いた何百というモデルの平穏さに反し、画家の生涯は、2つのあまりにも大きく劇的な歴史的出来事に挟まれていました。というのも、彼が生まれたのは、建国されたばかりのアメリカ合衆国の楽天的な夜明けの頃で、亡くなったのは、同国を引き裂いた南北戦争の頃でした。「アンミ」という名は聖書のホセア書に由来し、「わが民」を意味します。彼の作品は、主にマサチューセッツ州コネチカットとニューヨークの境界の地域の友人や近所の人の鋭い肖像画を通して、国家のつながりを描き出しています。
フィリップのキャリアの特徴は、1815年頃の光に満ちた画面から、1850年代・1860年代の純色のきっちり整えられた肖像画へという、色彩とスタイルの劇的な転換です。『少女と犬と猫』は1829年から1838年まで続いた、彼のいわゆるケント時代の制作。本作は子供が同じ赤いドレスを着て座り、足元には子犬がいるという数点の肖像画のひとつ。これらの肖像画の幾何学的な正確さと、純色の大きな面の輝きを見ると、中世の宗教美術を連想せずにはいられません。例えばマリアのローブに使われる朱色など、珍しくて高価な色と宗教上の人物との象徴的な関連もこの肖像画にあらわれています。写真の登場以降でもフィリップの画家生命が長く続いた鍵は、1810年の彼の初期の有名な広告にあるかもしれません。その中で彼は「正確な似顔絵を...今日の流行に身を包んだ姿で」提供すると約束しています。彼が50年以上にわたって果たし続けた宣誓です。
P.S. アンミ・フィリップスは正式な美術教育を受けたことはなかったようです。独学だとは思えない、10人の有名画家に会ってみましょう!
Ammi Phillips