オーレリアン=マリー・リュニェ=ポー

この美しい絵画は、ニューヨーク州ロチェスターにあるロチェスター大学記念美術館で展示されています。お楽しみあれ :)

この肖像画は、ヴュイヤールの友人かつパトロンである、オーレリアン=マリー・リュニェ=ポー（1869-1940）の激しい熱情を捉えています。リュニェ=ポーは俳優であると同時に型破りな劇団主宰者であり、ヴュイヤールが劇団のポスターを描くという最初の依頼を手に入れる手助けをしました。親密な人を描いたこの肖像画における、形態や体積を定義するような平坦な色遣いは、ナビ派の画家に典型的なもので、このナビ派というのは、ポール・ゴーガンに影響を受けた芸術家集団であり、ヴュイヤールと仲間関係にありました。ヴュイヤールはナビ派――19世紀後半パリの小さな芸術家集団で、身近な題材と、色彩や絵画構成への新たなアプローチを用いたことで知られる――の中で鍵となる画家の一人でした。ヴュイヤールとポーは親友同士で、この小さな肖像画はおそらく、二人で共有していたモンマルトルの小さなアトリエで描かれたものでしょう。リュニェ=ポーは書き物をしており、灰色の背景に並んでドラマチックに配置された漆黒の髪によって、即座に主題へと注目が行くようになっています。リュニェ=ポーは舞台の仕事をしていた人で、演出家であり、俳優でもあり、前衛演劇の役者と劇場のデザインを最初に採用した人でした。人物が作品の真ん前に位置していることや、集中した視線やギュッと押し付けられた指などのディティールからは、真剣さが伝わってきます。人物をまたいで走る電気のような線の数々が、この真剣さをさらに強調しています。ジャケットに降り注ぐ、エネルギーに満ちた光の線は、親しみがこもっていると同時に真剣であり、孤独でありながらも生き生きとしているという感覚を、この肖像画に加えています。